News

障がい者の就労スキルをホンキで考える! knowbe主催の座談会、初開催

2017/01/26

12月20日(火)、銀座Media Technology Lab.(以下、MTL)Caféにて、『障害者の就労スキルをホンキで考える座談会』が開催されました。

この日は、12月5日にMTLからリリースされた、就労系障害福祉サービスの利用者が、施設に通いながら学ぶことができる『就労支援オンライン学習プログラム』を提供するknowbe(ノウビー)と、NPO法人FDAとの共催で行われました。

当日は、就労継続支援A型事業所、就労継続支援B型事業所、就労移行支援事業所以外にも、実際に障がいのある方をお子様にもつ父の会の方にもご参加いただき、それぞれの立場から事例等をご共有いただく場となりました。

冒頭では、当日司会を務めたknowbeプロジェクトリーダーの岩田より、この日の目的を
「障がい者のスキルについて、課題感を持つ施設の方や、関係者の皆様にお集まりいただき、意見交換をすることで、施設経営やご活動の一助となること」と、挨拶しました。

続いて、座談会に先立ち、NPO法人FDAの理事長、またknowbeにもご協力をいただいている成澤俊輔氏よりご挨拶を頂きました。

knowbe

「突然ですが、北欧にあるでんぐりがえしプロジェクトというものをご存じでしょうか?

統合失調症、精神疾患などの患者がその道のプロ、“専門職”として、当事者として感じていることや、自身にどんなことが起こっているのかを医者や看護師に伝えるプロジェクトです。

わたしたちFDAはリクルートと一緒にknowbeというサービスで、みなさまの負担が少しでも軽くなるようなお手伝いができればと思っていますが、でんぐりがえしプロジェクトのように、今日はみなさまが現場で感じていること、大切に思っていることを、リクルートに逆に教えてあげられる場にしたいと思っています。日頃現場でがんばっているみなさまだからこそ持ち得るご意見を交換し合い、それを解決できる仕組みをリクルートと考えていけることができれば、と考えていますので、率直な意見をどんどん出してみてください。」

各テーブルで自己紹介を行った後、早速座談会へ。
この日は3つのテーマを設け、それぞれのテーブルで話し合ったことを発表していただきました。

161220_01

1つ目のテーマは、本イベントの主題もある「障がいのある方は、どんな就労スキルが必要なのか」。
それぞれのテーマについて、各チームに代表を立ててもらい、ディスカッションの内容を発表していただきました。

多くのチームから、コミュニケーション能力や、そして自分(や障がい)のことを理解すること、安定して通えること。といった就労スキルがあがりました。それに加え、最低限のみだしなみや、PCスキルといった具体的なものも。その中でもとくに印象的だったのは、それぞれの障がいに適した就労スキルというものをじっくりと考えることが必要だ、という意見です。それぞれが持つ障がいも異なりますが、人それぞれの個性・希望に合わせて考えることこそが大事なのだと考えさせられました。

続いて、2つ目のテーマ、「課題だと感じていること」のディスカッションへ。

161220_02

このテーマでは、利用者の課題と施設の課題、さらには利用者を受け入れる企業側の課題までもあがりました。

施設側の問題としては、やはり就労機会の提供を目的としているだけあって、どこに重点を置いてカリキュラムを作成したらよいかわからない、支援員の能力によって利用者ができることが限られてしまう、紹介できる実習先や就職先の選択肢が少ない、就職したあとの定着率が低い、などがあがりました。続いて、利用者本人に関する課題として、安定して通えない、など、生活習慣を安定させるむずかしさについて課題感を感じている方もいらっしゃいました。
また、(利用者が就労した)企業からは、彼らにどんな仕事をどう切り出してお願いすればよいかわからないという意見もあり、立場ごとのさまざまな課題が共有されました。

最後のディスカッションのテーマは、「課題に対して取り組んでいること、今後取り組んでいきたいこと」。

161220_03

ここでも、利用者の強みを活かせるような就労を企業に提案したい、就労支援だけではなく、その先の“定着支援”を行いたい、(工賃を増やせるように)仕事の開拓をし選択肢を広げたい、といった利用者の就労に関する共有が多くありました。

その中で特に興味深く感じたものが障がいを持つ方のための“オレンジノート”。これは、認知症の方のサポートツールの1つで、患者さん達が各々自分のノートを携帯し、関係者がその患者さんとのコミュニケーションの記録を書きとめておくものなのだそう。障がいを持つ方向けにも、こういったノートでコミュニケーションできれば、利用者の特性や配慮事項について共有できる、とのことでした。

最後に、「障がいを持つ人もそうでない人も、仕事を通じて社会や自分を肯定できる、と自覚できるような取組をしていきたい。」という大きな意思を宣言してくれた方もいて、さまざまな「今後取り組んでいきたいこと」を聞くことができました。

以上3つのテーマについて、参加者のみなさんに議論していただきました。それぞれの立場やお勤めの施設によって、環境や考え方が異なる部分もありましたが、想像していた以上に同じ意見や、課題感を持つ方が多かったようです。

最後に、knowbeプロジェクトリーダーの岩田圭市さんより、MTLからリリース予定のknowbeについて、紹介させていただきました。

「knowbeは施設のパソコンを使い、利用者の希望に合わせた学習ができる教育プログラムです。障がいを持つかた、そして施設の支援員のみなさまがいきいきと働けるようなお手伝いをしていきたいと思っています。」

現在、先行導入施設を募集していますので、ご興味のある方はこちらをご覧ください。