News

RECRUIT VENTURES×「地方創生プロジェクト」始動! 高知県と包括連携協定を締結

2016/09/29

829_08
リクルートの事業育成機関である「Media Technology Lab.(以下、MTL)」は、地方創生をテーマとした新規事業開発プログラムRECRUIT VENTURES優先募集テーマ「地方創生」を開始し、本取組みのキックオフイベントを開催しました。
また、地方創生への取り組みの一環として、高知県と業務連携協力の協定締結に関して、尾﨑正直高知県知事をお招きして包括連携協定締結式をおこないました。

キックオフ冒頭に、リクルートホールディングス 代表取締役 兼 CEO・峰岸真澄より、今回の取り組みへの想いのこもったビデオメッセージが上映され、会場の熱気も一気に上昇。

829_01

「私たちリクルートグループは、産業界の「不」を解消し、社会の「課題」を解決することで、生活者に「豊かさ」を提供するために、その循環、仕組みを作ることに創業以来、従業員一人一人がこだわって取り組んできました。

今、日本の地域社会は少子高齢化、若者の地域外への流出、そして産業の減衰と大きな課題を抱えています。

そこでリクルートグループ内の様々なアセットと、リクルート従業員の起業家精神、そして圧倒的な当事者意識で、こうした地域社会での課題解決に貢献していきたいと強く思っています。ぜひこの機会を通じて、従業員のみなさんのアイデアをより多くいただきたい。まだはじめの一歩ですが、高知県のみなさんとリクルートの従業員の英知を結集し、素晴らしい取り組みができることを期待しています。みなさん一人一人のアイデアが地域社会を変えていくはずです」と参加者にエールを送りました。

また今回の、地方創生をテーマとした新規事業開発プログラム「RECRUIT VENTURES」については、プロジェクトマネジャーの花形照美より概要を紹介しました。

829_02

「この4月に発足された地方創生プロジェクトは、既存事業のサービス軸での課題解決ができていない地域の課題に対して、新しいビジネスを起こし、リクルートグループの経営理念、一人一人が輝く豊かな世界の実現を果たしていきたいという思いで始まりました。
現在、地方創生プロジェクトでは、地域に多様な活躍の機会を増やし、住民がこれからもここに暮らし続けたい、子供たちにも残したいと思ってもらえるような地域作りを実現させようと、プロジェクトを推進しています。

そのために私たちが一緒になって取り組んでいきたい地域社会の未来像を3つ掲げました。
ひとつは「産業」として、地域の特徴、元々からある資産を活かした持続可能な経済活動があること。
ふたつめは「働き方」。働き方の多様性、柔軟性の高い社会を作らなければならないこと。
最後は「暮らし」として、テクノロジーによるイノベーションで、持続的な生活インフラが整う社会の実現を目指したい。今後人口が減っていくことを考えると、少ない人数でも生活が成り立つような社会を実現させるために、ITをうまく活用できる方法を考えるときが来たのではないか、と考えています。

それらを踏まえた上での地域の共通課題として、「仕事を作る」、そこに「人を動かす」、そして「地域の価値観を変えていく」ということについて、チャレンジしていきたい。
それを解決するために、リクルートがこれまで事業サービスを通して培ってきた様々なクライアント接点、またサービスの開発手法などのケーパビリティを活用し、地域の産業振興と人材流動の仕組みを構築したいと考えています。

地方創生プロジェクトでは、そのうちのアプローチの1つとして、リクルートが持つ事業開発スキームであるベンチャーズを活用した「地方創生プロジェクト×RECRUIT VENTURES」といった枠組みの中で、ぜひアイデアをぶつけていただきたいと思っています。」と語りました。

そしてイベントは、地方創生をテーマとした包括連携協定の締結式へ。
締結式は、高知県知事の尾﨑正直氏とリクルートホールディングス 地方創生プロジェクト担当役員の冨塚優が登壇し、多くのメディアが取材に訪れる中、締結書が交わされ、無事締結。

829_03

続いて尾﨑正直高知県知事にご登壇いただき、「高知県が抱える社会課題、その現況、将来の目標について」をテーマにお話をいただきました。

829_04

「高知県は、人口減少による経済の縮みが若者の県外流出と特に中山間地域の衰退を招き、さらに経済が縮むという「人口減少の負のスパイラル」に陥りましたが、現在は官民協働による挑戦を続けながら県勢浮揚に向けて邁進中です。
その甲斐あって特に経済の活性化に向けては、「高知県産業振興計画」の取り組みにより、生産年齢人口の減少に連動する形で長年減少傾向にあった地域の産業分野の産出額が、徐々に上昇に転じるなど、成果が表れはじめてきました。 この成果を、より一層大きく伸ばし、拡大再生産の好循環に乗せていくために、今後はリクルートグループ様をはじめ、民間企業のみなさまとの協働がより重要になってくると考えております。
今回の高知県とRECRUIT VENTURESの取り組みにおきまして、新しいビジネスモデルが高知県から産み出され、そして大きくビジネスが成長することで、地域の課題解決の道が開けることを期待しております」という力強いお言葉をいただきました。

また今回もうお一方ゲストとしてお越しいただいた内閣府 内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部事務局参事官・村上敬亮氏にもご登壇いただき、地方創生の現状、地域を活性化するにあたっての注意点をお話しいただきました。

829_05 お話は、全国各地の地方創生に関する取り組みを、村上参事官ならではの経験、視点からユーモアあふれる事例でご紹介いただき、会場は関心と笑いの渦に包まれました。
長野県の地獄谷野猿公苑には温泉に入る猿がいて話題となり、わざわざ猿を見に東京から足を運ぶ外国人が増えているものの、1泊5万円の出費も惜しまない外国人の受け皿になるサービスが現地に存在しないため、客は日帰りしてしまう。みすみす5万円を素通りさせてしまっているが、その地域にリスクを取ってまで新しいサービスをやろうという人がいないというのが現状です。つまりまずはやる気があって、その上で事業価値と社会価値を両立させることができるビジネスなら、地方創生成功の可能性は高いと思うので、そこを探ってほしい、と会場にエールを送りました。

ゲストの方の登壇後は、MTL室長麻生から今回の地方創生プロジェクトに対する取り組みについて、お話ししました。

829_06

「今回は、改めて地方創生を掲げ地域課題を解決するというテーマに向き合いながら、これをCSR(企業の社会的責任)としてやるつもりはありません。今回はRECRUIT VENTURESとしてやるので、ビジネスとして、新規事業プロジェクトとして取り組んでいく覚悟です。
RECRUIT VENTURESが地方創生、地域課題の解決を取り上げた背景は、これがビジネスチャンスだと思っているからです。これをまじめにやれば、先ほど村上さんからもお話があった通り、かなり高い確率で儲かるはず。日本で解決すべき「不」であると思って開催しています。
また今回RECRUIT VENTURESとしてやるべきことのポイントはたった1つで、日本の地域課題を解決すべき新しい仕組みが作られるのは東京であってはならないということ。どの地域の、どの人と、課題を解決していくのか、特定の町の特定の個人や地域、町が抱えている課題の解決を、その場で解決していくことが大切です。それができないのであれば、イノベーションは生まれないだろうと思います。
本日、高知県と包括連携協定を締結したことで、高知県の方々にご協力いただける場ができたので、ぜひ行ってください。現地に行って、一緒に地域課題の解決に取り組むことができる場を用意したので、みなさんにぜひ活用していただきたい」とお話しいただきました。

続いて、RECRUIT VENTURESから事業化をはたしている「あいあい自動車」という地方の課題を解決するサービスを地方創生の成功事例として、プロジェクトオーナーの金澤一行氏より、事業化にいたるまでの金澤の経験をお話しました。

829_07

 

「現在、三重県菰野町で実証実験を開始中の「あいあい自動車」は、「運転できずに移動に困っている高齢者」と「車の維持費に困っている運転者」の双方の問題を解決することを目指したサービスで、地域で暮らしている人同士を、お互いメリットのある形でフェアな関係を作り出すことで、持続可能なシステムを作り出すことに成功しています。

今では事業化していますが、この企画を通すにあたりRECRUIT VENTURESの審査には8回落ちています。それでもあきらめずに現地に出向き、地域の人の話をよく聞き、地域課題の解決に向けて努力をし続けた結果が今の事業だといいます。成功の秘訣は、成功するまで“やり切ること”」と話し、これしかないというぐらい力強い秘訣を伝授いただきました。

そしてキックオフイベントも、いよいよ終盤。

最後は、再び尾﨑県知事、村上参事官にご登壇いただき、麻生の司会によりパネルディスカッション。

829_09

 

ここまでのイベントの感想や、ご意見を交えながら、地方創生の難しさを確認し合いながらも、やはり成功の秘訣は成功するまで「やり切る」ことであると、あいあい自動車の成功事例を共感し合い、それをキーワードに、これから始まるリクルートの地方創生プロジェクトに大きく期待しますというエールをいただきました。

このキックオフを皮切りにスタートした、RECRUIT VENTURES優先募集テーマ「地方創生」は来年の1月までアイデアを募集します。高知県でのフィールドワークの他にも、地方の課題を様々な形で解決しているゲストを招いてのセミナーを開催していきます。
ここからどんなアイデアが形になっていくのか、引き続きご注目ください。

829_10