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SNS全般で使える投稿ノウハウを伝授!― 管 大輔 MARKETERS CAMP TOKYO vol.2

2017/04/13

自社でSNSアカウントの投稿、運用を担当されているみなさん。「FacebookとInstagram、どう書き分けたらいいの?」「毎日投稿しているけど、そろそろネタが尽きてきた」と、頭を悩ませていませんか?

2月26日に行われたMARKETERS CAMP TOKYOでは、そんな方へ向けてSNS向けライティングセミナーを実施。講師を務めてくださったのは、株式会社ガイアックスのソーシャルマーケティング事業部部長である管大輔さんです。

これまでに数多くの企業のSNS運用コンサルティングをされてこられ、多くの実績をお持ちの管さんにSNS全般に当てはまるライティングのコツから、Facebook、Twitter、Instagramそれぞれのライティングノウハウまで、ソーシャルメディアマーケティングの視点からお話をしていただきました。

その内容を、本レポートでご紹介。当日は参加できなかったという方も、ぜひこちらを読んで日々の業務の参考にされてみてください!

 

株式会社ガイアックスは、SNSマーケティングの領域を中心にサービスを提供されていますが、最近ではシェアリングエコノミーの協会を立ち上げるなど幅広い活躍をされています。クライアントは大手企業や政党など…。さまざまな業界のクライアントのSNSのコンサルティングや運用に携わられています。

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管さん自身も昨年、福岡で行われたWebマーケティングに特化したイベント『デジタル神無月』でスピーカーとして登壇されたり、Webデザインの雑誌で執筆をされたり、テレビ番組への出演をされたりとさまざまな活動をされているとのこと。また、SNSマーケティング業界で今一番アクセス数の多いメディア『ソーシャルメディアラボ』の運用もされていて、日々SNS担当者向けの情報を発信されています。

 

各SNSの世界的な動向と日本での動向

本題のライティングセミナーに入る前に、最近のSNSのユーザー動向についてお話ししていただきました。

まずは、Facebookのユーザー動向について。

Facebookのユーザーは、30代を中心にまんべんなく広がっていることが特徴。
40代でもそれほど利用者数は落ちていないそうです。「Facebookは廃れる」とささやかれて1年ほど経ちますが、世界的に見てもそんなことはなく、引き続きユーザー数は伸びているとのこと。特にFacebookはアジア圏への投資に力を入れていて、それに伴いアジア圏でのユーザー数はどんどん伸びているそうです。現在、日本でのユーザー数は2,700万人ほどいるのだそう。

次に、Twitterのユーザー動向について。

Twitterは10代、20代の利用者数が目立つSNS。その一方で、日本では30代、40代のユーザーも最近増えていると言います。
その理由としては、日本限定で提供されているニュースのタブがあることが挙げられるとのこと。現在の日本のユーザー数は、4,000万人と他のSNSよりも圧倒的に多い利用者数ですが、Twitterは複数のアカウントを持つことができるのでその数がそのままユーザー数に結びついているかどうかは懐疑的。おそらく2,000~2,700万人だと言われているそうです。世界的に見ると、ユーザー数は3億人。伸び率は緩やかになってきていて、急速に伸びているのは現在、日本だけ。日本のユーザーで世界中のユーザー数の10%以上を占めているというのが特徴の1つでもあるのだそう。

そして、Instagramのユーザー動向について。

Instagramは、20代を中心とした女性の利用率が高いのが特徴。
20代と30代の女性だけで全体の70%近くを占めているとのことで、アパレル系の会社が特に運用に力を入れているそうです。1年前には約800万人だった日本のユーザー数は、今月の発表では1,600万人に増えたとのこと。世界的に見ても既にユーザー数は5億人を超えていて、Twitterを超えているとのことです。

 

各SNSメディアのユーザー動向についてお話を伺ったところで、次はソーシャルメディアにまつわる最新のニュースを教えていただきました。

LINEのニュースとしては、「いいね」を押せるようになったことや友達追加のボタンをWebサイトに埋め込むことができるようになったことをご紹介いただきました。

参照:https://japan.cnet.com/article/35095108/

 

Instagramについては、一定時間(24時間)経つと消えてしまう動画機能が実装されたこと、それがタイムラインの1番上に表示されること。
それに続いて、Facebookでもテストを行っているとのニュースを教えていただきました。

※3月38日にFacebookでもストーリーズ機能が実装されました。

Facebookカメラ機能を提供開始、広がるシェアの手段

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それらの新機能は実装されて日が浅いので、まだ使いこなせていない企業が多く、介入のチャンスがあるとともに、SNSの運営側が新機能を使った投稿を優先的にタイムライン上に載せてくれるので、確実にリーチを伸ばす方法になっているのだそうです。

基本的にユーザーは、スマホでアクセスするという方がほとんど。なので、スマホユーザーからはどういう風に見えるのかを考えた投稿をすることが、1つのポイントでもあるということです。

 

いかにわかりやすい投稿にするかがポイント

そして、いよいよ本題であるSNSライティングのお話へ。

学校で正しい日本語について学ぶものの、それ以外には実は学ぶ機会の少ない日本語の表記について。探求すればするほど奥が深いものですが、SNSの場合にはそこまでは追求しなくてもいいとのこと。基本的なルールを守って、いかにわかりやすい投稿にするかが大事なので、今回は最低限守ってほしいルールやコツを共有していただきました。その一部をご紹介します。

■ワンセンテンス、ワンメッセージ

「この傘は台風でも折れません。しかもワンタッチ開閉!」はOK
「この傘は台風でも折れずにワンタッチ開閉!」はNG

後者は、読みにくい上にワンセンテンス、ワンメッセージの友達の投稿が溢れるタイムライン上に馴染まない。

■漢字は、全体の3割以下がうける

漢字が10%~30%の投稿が、Facebookの投稿の中で最も「いいね!」やコメント、シェア率が高くなる。ちなみに、出版業界でささやかれるベストセラー作品の一般的な漢字使用率は、20~30%程度。

■余計な漢字は使わない

「敢えて」→「あえて」。「様々」→「さまざま」。「是非」→「ぜひ」。
漢字でなくてもいいところは、ひらがなに変える。

 

SNSで「誰」に「何」を届けるかを考える

SNSを始める時には、何のためにやるのかを最初の段階で決めることが大事だと語る菅さん。
SNSの目的が“認知拡大”なのか、“ウェブサイトへの流入”なのか、それとも、“顧客との関係性構築”なのか…。
そもそも、コンバージョンを取りたいとのことであれば、SNSアカウントの運営をするよりも、リスティング広告などをしたほうがいいことも。

SNSによってユーザー層やコミュニケーション機能はばらばらなので、それぞれの目的によってSNSを選ぶことも大事なのだと言います。
また、Twitterは140文字までしか打てないこと。Facebookは文字が先に表示され、Instagramは画像が先に表示されること。
それらの点も、SNSを選ぶ時の重要な判断基準となるそうです。

そして、誰に何を届けるかを考えるとのことですが、この“誰”を決めていない企業が意外と多いとのことです。その時は、よく言われる“ペルソナ(人格)”ではなく、“スケルトン(骨)”の部分から決めてほしいと言います。

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“スケルトン”とは、“ペルソナ”の骨組みとなるもので、もう少し抽象的なもの。
年代、性別、年収などを大まかな情報で構成していきます。まずは、この“スケルトン”を社内で共有することがアカウント運用の第一歩なのだそう。
この“スケルトン”に肉づけしていくイメージで、“ペルソナ”を形成していきます。28歳の女性で、2歳の子どもがいて…という風に具体的に考えられれば考えられるほど、行動パターンを予測することができ、投稿する時間をいつにするべきかを設定できるようになるそうです。

そうしてSNSを選んだら、どのようなキャラクターで投稿をするのか、どのようなトーン&マナーで投稿をするのか、他社の真似をするのではなく独自の設定を決めていってほしいと語ります。

次に、コンテンツをどのように作るのか。まずは、企業が伝えたいこととユーザーが知りたいこと、求めていることを洗い出すことから始めてほしいと菅さん。
企業が伝えたいことは自社のPRですが、ユーザーが求めていることは役に立つ投稿、おもしろい投稿。なので、投稿がイケてないものだと媒体側からタイムラインに載せることを制限されてしまうようになっているそうです。

また、Facebookの場合“いいね­”をすると、友達のタイムラインにそれが表示されるので、「○○さんって、こういう情報が好きなんだ」というように、自身のブランディングとしても活用されている方が多く、そんなところも意識した投稿にするのがいいとのことです。

そうして、どのような投稿にするのかを設定していきますが、届けたい情報を優先するのか、求められる情報を優先するのかを決めかねる場合には、求められる情報に寄せることが正解なのだそう。

SNSは紙媒体と違って修正が効く媒体。なので、運用しながら改善していくことが大切なポイントだということです。

 

ユーザーの行動を把握し、それに合わせた投稿を

ここで、ユーザーの投稿完了までのメカニズムと、それに対して企業側がするべき対応を教えていただきました。

 

【ユーザー】情報に気づく

対して…

【企業】たくさんある情報の中で、冒頭の1文や画像によってアテンションを惹く

【ユーザー】読むかどうかを判断する

対して…

【企業】有用な内容であることをキャッチコピー、前半部分、OGP(リンクのバナーのテキスト)でアピールする

【ユーザー】実際に情報を読む

対して…

【企業】文章、動画を駆使して、最後まで飽きさせないようにする

【ユーザー】情報について評価する

対して…

【企業側がするべき対応】目標のアクション(“いいね”やクリック)をさせる

 

その上で、1文の長さは25~35字にすること。伝えたいことは数多くあっても、絞り込むことが大事になってくるのだそう。

また、企業にとっては当たり前のことでも、それがユーザーにとっては馴染みのない新しい情報の場合であることも。一例として紹介してくださったのは、自動販売機のお話。

売り切れの表示が出ても、実は中には1本だけ入っているとのこと。
これは、補充をした後すぐに飲み物を買ったお客が冷えたもの(もしくは温かいもの)を買えるようにという気遣いで、業界関係者にとっては常識なのだそう。でも、それは一般には知れ渡っていない情報で、価値のあるもの。そういったユーザーの価値あるものを伝えていってほしいとのことです。

 

ユーザーの心に響くツボを駆使する

ここからは、ユーザーに響くツボについてお話ししていただきました。

まずは前提として、ユーザーが興味のある情報でなければいけないとのこと。
その時、話題性があるかどうかではなく、話題性があるように見せることも重要だと菅さんは語ります。
例えば、動画であれば「1万人が視聴した」との文章がツボになることも。細かく分析すれば、それが1日で1万人を突破したものなのか、1年で1万人を突破したものなのかの違いはありますが、見た目のインパクトでは変わらないのだそう。

そして、シェアはしにくいけど、クリックしたくなるもの
中身を全部読むのはきついけど、シェアしたくなるもの。感情を揺さぶるようなもの。これらも、ユーザーのツボになるとのことです。

また、細かく見ていくとそれぞれのSNSによってユーザーのツボは異なってくると言います。
そこで、各SNSのツボを一覧にしたマップ『バズのツボ』をご紹介いただきました。マップを見ると、共通してユーザーに受け入れられるキーワードも。例えば、“動物”や“子ども”、“美人”など…。それらを見て、どう書きわけるのかを検討していってほしいとのこと。

その時に、一番重要なことはユーザーの期待を裏切らないこと
リンククリックをさせたいがためにキャッチーな文言を書いておいて、いざクリックすると内容が期待はずれのものだったりすることが意外と多くあります。そんな“ダミー投稿”には、Facebookも対応しているとのことで、クリックした後のユーザーの滞在時間を見ているのだそう。その滞在時間が短ければ“ダミー投稿”とみなして対策をとっているそうなので、ユーザーを騙すような投稿はしないでほしいアドバイスをいただきました。

 

各SNSに合わせたライティングを

Facebookの場合は、文章が長くなると“もっと見る”という表示がされます。なので、その表示よりも前の文章でいかにユーザーを惹きつけられるかが勝負になると、管さんは言います。

“もっと見る”が表示されるのは、パソコンだと5行目までで、改行しないとマックス480文字まで。スマホの場合は12行目まで表示されて、マックス306文字まで表示されるとのこと。

なので、パソコンで見られることの多いアカウントならパソコンで見られることを意識した投稿に。スマホで見られることの多いアカウントならスマホで見られることを意識した投稿にするのがポイントだと言います。

また、リンクを多く貼りすぎないこともポイントの1つ。
これは、リンクを多く貼ると広告臭がしてしまい、ユーザーから敬遠されてしまう投稿になってしまうとのことです。余計な改行は避け、伝えるべきことを整理してほしいとのことでした。

Twitterの場合には、くだけた表現を目指すことがポイントで、書き手の個性や人格を強調することも1つの手だということです。FacebookやInstagramでは見られないアスキーアートや顔文字の活用も活発な媒体なので、その特性も活かして投稿をしてほしいとアドバイスをいただきました。また、ハッシュタグをつける場合にも、ネタ的なものが受け入れやすいとのことです。

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Instagramの場合は、文章力というよりもテキストは文字の塊としての見た目が大事だということです。なので、強烈なブランド力を持っている企業であれば、ハッシュタグは少なめにしたほうがいいとのこと。一般的に友達の投稿にはハッシュタグが多いので、少ないと逆にスタイリッシュに見える利点があるそう。

そして、Instagramの場合には記号や絵文字を使って適度に改行をすることが大事になってくると言います。なぜかというと、記号をつけない状態で改行をすると勝手に詰められてしまうから。見栄えを気にするInstagramの場合には、これが大切なポイントとなるそうです。

ハッシュタグを使い分けることも、Instagramにおいては大事なポイント。
人気ハッシュタグの上位9投稿に入ることがベストですが、例えば“#田舎”だと500,000件もの投稿が。それに対して“#田舎暮らし”は90,000件と少なめ。なので、この場合にはあえて投稿数の少ない“#田舎暮らし”のハッシュタグをつけて上位9投稿を目指すというやり方もあるそうです。

この後は、ワークショップへ。管さんのお話でノウハウをつかんだところで、参加者のみなさんは実際にライティングにチャレンジ。最後には、その中でよかったものをピックアップしていただき、講評をしていただきました。管さん、本日はほんとうにありがとうございました!

次回は、『Googleアナリティクス』をマーケティングに活用するための最新機能のご紹介や、実際にどのように企業で使われているのかのケーススタディを、グーグル合同会社の清水千年さんにお話しいただきます。どうぞ、次回もお楽しみに!