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渋谷で加速し続けるオープンイノベーション -OPEN PAAK DAY#3卒業成果発表全9チームレポート

2016/05/02

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3月28日、PAAK会員 卒業成果発表会『OPEN PAAK DAY#3』が開催されました。第1期生、第2期生に次いで3回目の開催となる今回も、トークセッションと成果発表、懇親会の3部構成で行われました。

本レポートでは、メインプログラムとなる卒業成果発表をお届けします。すでに公開している前編、『Hardware Startupに取り組む意義と、その未来』とあわせてご覧ください。

第3期 PAAK会員卒業成果発表会

3期生は32チーム。うち、事前の予選を経て、9チームが持ち時間3分で発表を行い、審査員にお招きしたみなさまから講評をいただきました。

審査員
500 Startups Japan マネージングパートナー 澤山陽平氏
株式会社コロプラ 取締役 Co-Founder 千葉功太郎氏
TechCrunch Japan Chief Editor 西村賢氏
日本マイクロソフト株式会社 エバンジェリスト 砂金信一郎氏
株式会社リクルートホールディングス Media Technology Lab.室長 麻生要一氏

発表者
1.下村一樹氏 世界の風景を指先ひとつで連れてくる|LandSkip
2.小宮山凌平氏 JackIn Space
3.Ganbaatar Byambasuren氏 ANGIR
4.松村大貴氏 MagicPrice
5.青砥瑞人氏 Memory Platform System
6.一原克裕氏 Regain
7.森本俊亨氏 xtant
8.衣川憲治氏 パーソナルアシスタントBot”Subot”
9.宇井吉美氏 排泄検知シートlifi(リフィ)

1.下村一樹氏 世界の風景を指先ひとつで連れてくる|LandSkip
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観光地の風景の4K映像を、WEBとサイネージを通じて室内に配信し、快適な空間を求める法人(オフィス・病院・飲食店など)や癒されたい個人(都心の地方出身者など)に、限りなくリアルな「風景」として届けていく。コンテンツ提供者は風景という観光資源をアピールでき、サービス利用者はその風景を活用した心地よい空間づくりができる。風景の撮影・配信・再現を行い、風景の流通という新しい風景市場を生み出していく。

2.小宮山凌平氏 JackIn Space
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遠隔空間への接続を目指した研究。JackIn Spaceの利用者は、遠隔地にいる人間やロボットに没入的に接続(jack-in)したり、そこから離脱(jack-out)して空間を自由に動き回ったりすることができる。将来的な応用例としては、スポーツ観戦などが挙げられる。サッカー選手の視点で試合を観戦し、そこから抜け出すことでフィールドを俯瞰的に見ることができる。さらにキーパーの視点からも試合観戦ができる。

3.Batchunag Dashdemberel氏 ANGIR

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海外に留学しているモンゴル人留学生を対象に、モンゴル国内の企業へのインターンを紹介するWEBサービス。モンゴルでは、海外留学が増えている現状がある。高校を卒業してすぐに国を離れるケースが多く、国内での就業経験がない、帰国後に仕事が見つからない、逆カルチャーショックといった問題が生じている。これを解決するために、留学中に母国で企業インターンができる仕組みを構築しようというプロジェクト。

4.松村大貴氏 MagicPrice

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ホテルや航空券の料金は変動が大きく、最適な料金を設定するのが難しい。いまだに経験と勘に依存しているという課題がある。また、東京や大阪は需要が乱高し、事業者にとっても、ユーザーにとっても損害が発生している。これに対し、機械学習とAIによって、1アクセスごとに、その瞬間の需給に合わせた料金設定を提供し、価格のミスマッチをゼロにするというサービス。顧客であるホテルや航空会社の売上を伸ばし、コンバージョン金額に応じたフィーを受け取る。

5.青砥瑞人氏 Memory Platform System

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神経科学を用い、人間の脳の記憶システムをバイオロジカルに細胞・分子レベルでその機能とアルゴリズムを捉え、抽出された記憶構成要素をデータポイントとして設計し、得られたデータから個々人の記憶に最適なITとのインタラクションを人工知能により算出する。これにより、記憶定着効率の向上、記憶の個別化、記憶の可視化、記憶自体の向上を実現する記憶のプラットフォームとなるシステムを開発中。

 

6.渡辺拓貴氏 Regain

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この日は渡辺氏が渡米中とのことで、チームメンバーである一原氏が登壇し、Skypeでの発表となりました。
リハビリテーションに特化した遠隔医療サービス『Regain』。自宅にいながら、スマホアプリを通して、理学療法士から怪我や障害を治療・予防するためのトリートメントが受けられる。DeNAをはじめとする企業の福利厚生や、学校のスポーツクラブへの導入が始まっている。日本市場だけでなく、アメリカ市場へもリーチ。

7.森本俊亨氏 Xtant

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Xtantとは“X + Assistant“の略であり、X=日常のさまざまなことをアシストしてくれるチャットアプリ。先輩とご飯に行く時の店探しや、ちょっと気になるニュースに関する簡単な調べもの、トイレットペーパーといった消費財をすぐに購入したいといったニーズに対し、必要な情報が会話だけで瞬時に取得できる。

8.衣川憲治氏 パーソナルアシスタントBot”Subot”

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Subot(スーボット)は、Slack上で利用できるチームのスケジューリングアシスタントボット。Google Calendarから自動でチームの空き時間を抽出し、面倒なスケジュール調整や管理に費やしていた手間を軽減することで、大切なことに費やせる状態にすることで効率的かつ楽しく働ける環境を構築する。また、メッセージを伝える機能もあるので、「お金を返して!」など、本人を前にしては言いづらいことを代わりに伝えてもらうといった使い方も。最初はSlack×Google Calendarから、順次適応ツールを増やしていく。

9.宇井吉美氏 排泄検知シートlifi(リフィ)

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空気清浄機のセンサーをベースにした、排泄物検知システム。自分で知らせることができない高齢者や障害者の排泄状況を介護者に伝え、よりスムーズなおむつ交換タイミングの実現をはかる。そのほか排泄パターン表を提供するといった展開も。“必要なときに必要な介護”をひろめていく。

審査発表

9チームの卒業成果発表が終了した時点で、審査員賞の選出とオーディエンス賞の投票へ。審査結果発表にあたり、麻生氏からお約束の挨拶がありました。

「現時点では、PAAKがみなさんから得るメリットはいっさいありません。才能が豊かな人たちを応援したいという一心からこの場を無償で提供しています。なので、お願いです。大物になった暁には、PAAKのおかげ、いまがあるのはPAAKのおかげだと話してください」と挨拶。さらに審査員としてお招きしていたTechCrunch編集長 西村氏を前に「ぜひ、TechCrunchなどの取材で話してくださいね〜」とダメ押しをし、会場は和やかなムードに。

そしていよいよ審査結果の発表!会場のみんなでドラムロール、ダラダラダラダラ〜、ジャン!

コロプラ賞
松村大貴氏 MagicPrice
副賞はコロプラマスコットの非売品くまちゃんと、天然まぐろ&ズワイガニ

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千葉氏:「ネットの分野で進んでいたことをリアルで転用していくのはイメージが湧く。つい最近旅館を立ち上げたので、うちでフィジビリしてみるのは?」。
受賞者コメント:「PAAKにすごく感謝しているし、1年後くらいにTechCrunchでその話をします!」

 

500 Startups Japan
青砥瑞人氏 Memory Platform System
副賞は屋形船3名分

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澤山氏:「審査員の間でもよく理解できないという声があがったが、個人的にバイオ系は注目。この先、5年後くらいにくるのでは?という期待をこめて」。
受賞者コメント:「特許を取得して、お伝えできることができればまたきちんとお話します!あと、一言言わせてください!僕は経歴詐称してません!ちゃんとUCLA卒業してます!!」。

 

TechCrunch Japan賞
宇井吉美氏 排泄検知シートlifi(リフィ)
副賞は
リッツカールトンお食事券&TechCrunch Japan2017ブース出店権
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西村氏:「既存の空気清浄機をハックしたのも素晴らしいし、開発のきっかけが、介護現場でお腹をおされて無理に排泄させられている入居者の現状に気持ちを動かされたというのも素晴らしい。そしてスピード感も」。
受賞者コメント:「この半年で一番の成果はプロポーズされたこと!ここでミーティングさせてもらってメンバーも喜んでいました!ありがとうございます」。

 

マイクロソフト賞
下村一樹氏 世界の風景を指先ひとつで連れてくる|LandSkip
副賞は近江牛、特選ロース

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砂金氏「こうした機会のお約束として、弊社のサーバーを提供します。事業に使っていただいてもいいですし、何に使ってもらってもオッケーです。選出理由は、堂々たるプレゼンと、すでにビジネスとして出来上がっていながら、さらにリクルートさんやうちで応援したら、いっそうすごい展開がありえるのでは?と感じたためです」。
これに対し受賞者のコメントが「実は、すでにサーバーはマイクロソフトのAzureを使っておりますー」だったために、その事実を知った上での出来レース賞か?との疑惑が巻き起こりました(笑)

 

TECH LAB PAAK賞
一原克裕氏 Regain
副賞は
アマゾンギフトカード3万円。オウンドメディアでの取材&拡散

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麻生氏:「半年という短い期間で急成長したのがすごい!」
受賞のコメントは、プレゼンと同様、海外にいる渡辺氏がスカイプ経由で!寝起きだったらしく、コメントはよく聞き取れませんでしたが(笑)、「とにかくPAAKに感謝しているらしい!」との麻生氏の見解でした。

 

オーディエンス賞
僅差で2つのチームが選出されたため、太っ腹で両チームに!
松村大貴氏 MagicPrice   衣川憲治氏 パーソナルアシスタントBot”Subot”

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松村氏:「PAAKのコミュニティがどんどん良くなってきていると感じます。PAAKを継続使用でき、プロジェクト会員に昇格できて嬉しいです!もっともっとみんなと話したい。一緒に良いコミュニティをつくっていきたい」。
衣川氏:「半年間、最強、最高の環境を用意してくれてありがとうございます。Bot”Subot”のβ版をぜひ使ってみてください」。

そしてそのまま一気に懇親会へとなだれ込みました!乾杯!第3期生のみなさん、ご卒業おめでとうございます!大物になって、PAAKの宣伝をお願いしますね。

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