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UXイベント主催者が集合した「ミートアップ」 -UX Sketch vol.11

2016/05/23

4月28日(木)、銀座・Media Technology Lab.(以下、MTL)Caféにて、UX Sketch vol.11が開催されました。

<登壇者>
丸山 潤(MTL UXグループGM兼ニジボックス執行役員)
松川 進(UX Sketch、L’OREM)
三瓶 亮(UX JAM、UX MILK)
坂田 一倫(UX TOKYO)
大塚 敏章(UXなまトーク)
渡部 晋也(Experience Design(XPD))
小山田 那由他(Service Design Salon)
松尾 佳菜子(サービスデザイン倶楽部)
篠原 稔和(UX戦略フォーラム)
菊池 崇(UX DAYS TOKYO)

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今回は趣向を変えて、「ミートアップ」をテーマに、各方面でUXに関するイベント開催やメディアを扱っている方々をお招きし、それぞれの特徴や今後の展開、個人的な見解など、思い思いに語っていただきました。

祝前日の夜ということで、開会後はまず乾杯!その後歓談タイムを設け、自己紹介や、それぞれが普段参加しているイベントについて紹介するなど参加者同士交流していただきました。

参加者の親交が深まったところで、LT(ライトニングトーク)1部がスタートしました。

LT1部 一人目は丸山潤(MTL UX開発グループ ジェネラルマネジャー 兼 株式会社ニジボックス執行役員)。

MTLをリクルート全体の新規事業開発を行う場として紹介し、UX開発グループはその事業開発におけるクリエイティブ面のリソース調達を行っていると説明、昨年の事例として、あいあい自動車CoPaNaPET’S ALRIGHTBRAIN PORTALを紹介しました。
今期、MTLはリクルートの未来につながる事業を作り、執行役員として兼務するニジボックスではそのノウハウを社内外へ還元、そしてUX開発グループとしては、L’OREMUX Sketchを通して、活用事例の共有などのさまざまなイベントの仕掛けを行っていきたいと展望を語りました。

ふたり目の登壇者は松川進(UX Sketch主催者 / L’OREM編集長)。

いつものUX Sketchはこのようなスタイルではない、と前置きした上で、UX Sketchの取組について紹介しました。
普段はテーマを設けた「勉強会」形式で、事業会社のみなさんを登壇者にお招きし、ケーススタディを共有いただいていると説明、これまでは一方通行なイベントだったが、今後は登壇者と参加者がもっとコミュニケーションできる場を増やしたい。と語りました。
続けて、個人的な見解として、UXとUXデザイナーは、昨今重要視されている反面、「不」があると思うようになったという松川氏。UXは1人ではなく、みんなで作り上げるものなのに、UXデザイナーという呼び方は1人で作るような印象を与えるので、良くないのではないか?と疑問を投げかけ、ベストな伝え方を考えていきたいとまとめました。

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(左からリクルートホールディングスUX開発グループジェネラルマネジャー丸山潤、UX Sketch主催者松川進)

三人目の登壇者は三瓶 亮氏(UX JAM主催者 / UX MILK 編集長)。

「アプリで失敗したのでUXのメディアとイベントを立ち上げてみた」というテーマでお話しくださいました。
元々デザイナーとしてアプリ開発にたずさわり、見た目は評価されていても、ユーザーには使われておらず、UIしかやってこなかった事に気づき、そして、これが「UXをやる」ことに決めたきっかけとなったそうです。そこでUXが何かを勉強しUXの重要性に気づき、そこで「自己表現は二の次」、「対話をサボっちゃダメ」、「UXに答えはない」という3点を学んだと伝えました。
また、これ以上自分のような思い込みデザイナーを生み出してはいけない、という使命感に燃え、UX MILKをスタート。デザインもプログラミングも全てUXだと思っていると話した上で、UXへのハードルを下げるコンテンツなどを掲載しているそうです。またUX MILKから派生したUX JAMというイベントの主催者でもある三瓶氏。UXについて気軽に話せる場として毎月開催、スピーカーや開催場所を募集しているそうです。

 

つづいての登壇者は、坂田 一倫氏(UX TOKYO主催者)。

Facebookグループをベースに、主にディスカッションをする場として運営されているUX Tokyoは日本で一番古いUX関連のコミュニティ、と紹介しました。
参加するだけの人を減らしたいために、トピックを設けてディスカッションや勉強会を行う、コミュニティづくりに力をいれたそうです。
また、俗にいう「3つの目(鳥の目、虫の目、魚の目)」はUXデザインにも置き換えられると持論を展開し、個人的な課題として、魚の目が足りていない、すなわち、デザインしたUXをどのように実現するか、組織(エンタープライズ)における体系のデザインができていない、と指摘、今後重点的に取り組んでいきたいと語りました。
また、夏に書籍の出版、年内にはO’REILLYとUX TOKYO共催で、「3つの目」を包括的に扱うイベントを開催すると宣言!会場の期待を高めてのクロージングとなりました。

 

LT1部最後の登壇者は大塚 敏章氏(UXなまトーク企画 / 運営)。

普段はAmebaでUXデザイナーを務める大塚氏からは、UX勉強会の裏側を語るというテーマでお話しいただきました。このUXなまトークは、現場のなまの声で知見を共有し、思いを共感する場として過去3回開催、その中で学んだことをUX勉強会の裏側を語るというテーマでお話ししてくださいました。
失敗談として、適度にゆるい雰囲気をつくろうと、最初からビールを配ったら、仕事終わりの身体に眠気を与えてしまったこと、反対に上手くいったこととして、応募は集まっても参加率が上がらなかったので、少額の参加費をいただくことにすると、参加率もあがり、真剣な雰囲気が出るようになったと話しました。
次回のテーマや開催予定はまだ決まっていないそうで、企画の持ち込み大歓迎!と参加者に呼びかけました。

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(左からUX JAM三瓶 亮氏、UX TOKYO坂田一倫氏、UX なまトーク大塚敏章氏)

 

ここで、歓談タイムをはさんで、LT2部へ。

LT2部おひとり目の登壇者は渡部 晋也氏(ロフトワーク主催 XPDシリーズの企画/運営)。

ロフトワークのマーケティングチームに所属する渡部氏からは、2014年から企画運営を行うXPDは様々な分野・領域のスペシャリストを招き「体験のデザイン」について参加者と一緒に考えるためのカンファレンスとワークショップと紹介、XPDの価値と特徴を3つ挙げてくださいました。
1つ目は「UXとCX(=Customer Experience)の今を考える」。インプット中心のトークセッションだけではなく、ワークショップを組み込んで、「カンファレンス」自体の体験のデザインに挑戦しているそうです。
2つ目に「問いを投げかける場所」と話し、「なぜUX、CXが大切なんだろう?」「結局それってどんな価値を生み出すんだろう」など本質的な問いを設定して考えてもらっていると話しました。
3つ目は「多様性」。ロフトワークもは、もともとloftwork.comというポータルサービスから始まり、ダイバーシティーが強みではあるが、XPDでもいろんな分野の方に登壇してもらっていて、参加者も多種多様。
最後に、去る者はちょっと追うけど、来る者は拒みませんので、興味のあるかたはぜひ声をかけてください!と会場に呼びかけました。

 

2部おふたり目の登壇者は小山田 那由他氏(Service Design Salon主催者)。

株式会社コンセントでサービスデザイナー / アートディレクターを務める小山田氏が主催しているのはService Design Salon。もともとは社内勉強会としてスタートしたそうですが、現在では一般にも公開し、食事をしながらカジュアルな雰囲気でディスカッションを行うオープンな勉強会となっているそうです。
サービスデザインと一言で言っても守備範囲が広く、様々な分野やテーマ感があるので、その周辺(サービスデザインと社会の境界)を観ることをService Design Salon開催の目的としているそうです。いつかはその全てがデザインという言葉に還元されるのでは?と持論を展開しました。
また、その中で感じた大切なこととして「共創の場でのデザイナーへの信頼(どれだけ強いビジョンにまとめられるか!)」、「マルチステークホルダーだったら、を考える(視点を広げて考える!)」、「語りがたいデザインの魅力を語る(感性的な部分がいかに機能しているかを伝える!)」の3点を掲げました。
Service Design Salonではイベントごとにサービスデザインの実践のなかで出会ったテーマを取り上げているそうです。レポートなど、サービスデザインチームのBlogをチェックしてください!とまとめました。

次の登壇者は松尾 佳菜子氏(サービスデザイン倶楽部 企画 / 運営)。

DNPのサービスデザインラボに所属する松尾氏が紹介するのは、DNPとLOFTWORKが共同で企画 / 運営を行うサービスデザイン倶楽部。“サービスデザイン”をテーマに、組織や領域を越え有志のメンバーで共に学ぶ場だそうです。これまでの活動として、シーズン1(2013年8月~2014年1月)は、コミュニティを作りつつ、基本のデザインプロセスとツールを体験してもらい、シーズン2(2015年6月~9月)では、”包括的な視点での人間中心設計(生活者とサービス提供者)”の本質を学ぶために、FabCafeのサービスを考える全4回のワークショップを開催し、FabCafeに提案したそうです!
サービスデザイン倶楽部の活動を通して、問いの解き方のデザインも大事では?と思うよいになったといい、サービスデザイン倶楽部のシーズン3では解き方をデザインする方法=メソドロジー(方法論)の要素を入れていきたいと語りました。

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(左より、XPD2016渡部晋也氏、Service Design Salon 小山田那由他氏、サービスデザイン倶楽部 松尾佳菜子氏)

 

続いての登壇者は篠原 稔和氏(UX戦略フォーラム主催者)。

呼んでもらってすごくうれしい!と喜びを口にした篠原氏が主催するUX戦略フォーラムはUXを狭義に捉えたり、障壁となっている人たちに理解を促したい、と語り、UX関係者の進路・活路を拡げていくために開催している(でも、参加費が高くて申し訳ない!)と話しました。
UX戦略フォーラムでは4つのテーマ、「UXメソッド(手法や方法論を究めること)」、「UXメトリクス(活動を測定して計数化すること)」、「UXマネジメント(組織化のメカニズムを解明すること)」、「UXリーダーシップ(人の面からリーダーシップのタイプを探ること)」からテーマを設定しイベントを開催しているそうです。
最後に伝えたいこととして、直近のイベントを開催するかしないかで迷っているので、やりたい人が15人くらい集まったらイベントやります!と宣言し、セッションを終えました。
(ちなみに、この時の交流がキッカケで、5/31(火)に臨時開催を決めたそうです!!「UXにおける組織的課題の解決方法 – UXリサーチの組織内影響力を高めるためのハンズオン」)

 

最後の登壇者は菊池 聡氏(UX DAYS TOKYO主宰)
Web Direction Eastの代表である菊池氏からは自身が主催する、UX DAYS TOKYOについてご紹介していただきました。
UX DAYS TOKYOは、海外情報を日本語に翻訳された際に抜け落ちた情報を拾うこと、海外のダイレクトな情報を伝えること、結果として日本と欧米トップの差を縮めることをミッションに発足しました。
参加者は、向上心が高く企業の(在籍3~4年の)シニアレベルで、書籍の著者などの業界でも有名な方も参加されているそうです。
UXの改善案として、UX DAYS TOKYO 2016のサイトの改善事例をあげました。ユーザーの声を取り入れることで実際にコンバージョンレートがアップした結果を紹介しました。
菊池氏が受けたアメリカのUXの講演で聞いた「UXは魔法ではない、メソドロジーだ。テクノロジーではない、人間のことだ。」という言葉に強く関心を持っているそうで、今後はメソドロジーを勉強していきたいと意気込みを語りました。

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(左よりUX戦略フォーラム 篠原稔和氏、UX DAYS TOKYO菊池崇氏)

 

その後、歓談タイムを設けたのち、一般枠で応募してくださった5名にライトニングトークをしていただきました。
一般枠のスピーカーの出自も様々で、それぞれ様々な角度からUXについてお話しいただき、最後までバラエティに富む「ミートアップ」となりました。

そして次回、UX Sketch vol.12はUX DAYS TOKYOとのコラボレーション! 5月26日(木)にMTL Caféにて開催予定。

引き続きUX Sketchにご注目ください!^^

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